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ネットとラジオ 連携で放送の将来像描けるか - 読売新聞

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 スマートフォンなどでラジオを聴けるradiko(ラジコ)が、開始10年で民放全局をカバーする体制となった。ラジオの将来にとって、重要なサービスと言える。

 ラジコは番組をネット配信するサービスだ。都市部の難聴対策などを目的に、2010年、首都圏と関西でスタートした。参加局は着実に増え、今月からは全99局が聴取可能という。放送大学やNHK番組の一部も配信している。

 これまで通勤・通学時などを中心に利用者を広げてきた。コロナ禍で外出自粛が求められるようになった今年春には、過去最高の月間900万人に達した。穏やかな声で語りかける番組に癒やされた人も多かったのではないか。

 成長の理由としては、スマホ普及の波に乗ったことが大きい。ネット配信ならではの新機能も効果的に導入してきた。1週間以内の放送に遡れるだけでなく、有料では聴取エリアを越えて全国の番組を聴くこともできる。

 ラジコを通じて、むしろラジオの存在感は再認識されている。双方の長所に即した使い方が生まれたのは意義深い。

 例えば災害時、乾電池を使うラジオは長く聴けるが、手元に受信機がない時や、聴取エリア外から被災地の情報を知りたい場合は、ラジコが役立つ。近年の北海道地震でも利用が急増したという。

 省電力のFMと、音が途切れにくいラジコの両方を聴けるスマホ用アプリもあり、民放側からメーカーに導入を促している。

 ラジオ業界は近年、テレビやネットに広告が流れ、主にAM局で収入が低迷している。設備更新への投資も厳しくなってきた。

 全国のAM局は、音質の良いFM用周波数で流す「ワイドFM」の整備を進めているが、コスト面の負担を抱えている。

 そもそもラジコの事業は、番組のコンテンツや制作ノウハウの巧拙こそが前提となる。

 ネット経由で新たに広がった聴取者のデータを各ラジオ局で分析し、世代やニーズに合った魅力ある番組作りに生かせば、広告確保にも資するはずだ。

 ラジコとしても、民放全局が参加するサービスとなったことを踏まえ、過去10年の連携をさらに深める提案を行う必要があろう。

 音楽配信なども参入し、ネット経由の音声メディアは多様化しているが、ラジオは依然、ライフラインの一つでもある。民放局とラジコは共存共栄に向け、先進的な試みを積み重ねてもらいたい。

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September 23, 2020 at 03:00AM
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