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映画館とネットの配信公開に悩む映画界 コロナ禍で「劇場」同時公開が実現 - ITmedia

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 栃木県の日光江戸村で7月、撮影スタジオの壁を利用したドライブ・イン・シアターが行われた。映画館に入れない観客が押し寄せ、好評のうちに終わった。

 今、映画界では伝統を破る革命的な出来事が進んでいる。それは劇場公開と同時のネット配信。これまで映画界は競争相手のテレビを含む動画配信を警戒してきた。だが状況が一変した。

 話題となったのは映画「劇場」(行定勲監督)。7月、映画館での公開と同時に配信大手「Amazon Prime Video」で配信されたのだ。これまでなら配信は劇場公開から約半年は空けるのが慣例。それを破った要因がコロナ禍だった。

 この作品は4月に280スクリーンで公開予定だったが直前に延期。そんなときアマゾンプライム・ビデオから制作費を含めて回収できる金額での独占配信の話が打診された。

 過去を顧みれば劇場公開は大前提だが、延期では資金回収のめどが立たない。それは製作者の損害と衰退につながる。そこで公開をミニシアター20館に縮小することで、同時公開が実現した。

 日本では日本映画史始まって以来の興業の在り方が大きく変わる出来事だった。音楽業界では配信はすでに幅広く普及し、常識になりつつある。だが映画界にとっては、流通大革命の時代なのである。

 ところがアメリカではすでに実践されている。ネットから収益を得る代わりに大手映画館チェーンが早期の配信を認めた作品もアカデミー賞の対象になっている。

 だが、日本映画製作者連盟は「映画館で最初に公開されたものを映画」と規定している。当然、映画作品ではなければ映画の各賞への出品ができない。映画人は自らジレンマに落ちるだけだ。

 映画人も映画館も制作者も、配信によってメリットがある仕組みを否定できない。結局、今やテレビで映画を見ることに不満がないのと同じように、ネットでの配信も常識化するだろう。

 配信で見れば、観客ではなくなる可能性がある。最大のデメリットは劇場で映画を見る醍醐味(だいごみ)を失うことだ。映画は時代を問わず、映画館で見るのがベストなのは、今でも変わりはない。

 だがすでに配信を拒否する理由はない。映画界はいよいよ配信と共存する時代に突入した。(芸能文化評論家・肥留間正明)

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September 25, 2020 at 05:00AM
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