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ネットやゲームで昼夜逆転…専門家「逃避かもと考えて」 [ニュース4U] - 朝日新聞デジタル

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皆さんの身近な困りごとや疑問をSNSで募集中。「#N4U」取材班が深掘りします。

 コロナ禍で、子どももオンラインでゲームや勉強、人とのやりとりをする機会が増えました。そんななか気がかりなのが、ネットやゲーム依存です。とりまく環境が大きく変わった子どもたちを、どう見守ればいいのか。臨床心理士の森山沙耶さんに聞きました。

臨床心理士・森山沙耶さんに聞く

 ――子どものゲームやネット利用について、どんな相談が増えていますか。

 「昼夜が逆転し、学校に行けない」「ゲームや動画視聴ばかりで勉強を全くしない」といった相談が、特に緊急事態宣言が解除された頃から急増しました。

 「ステイホーム」で、親子ですごす時間が増えました。ゲームざんまいの我が子の姿を見た親が、不安や焦りから「やめなさい」とつい口うるさく言ってしまい、子どもが反発して親子関係が悪化する、といったケースも多いです。

 ――「ゲーム=(イコール)有害なもの」というイメージは根強くあります。

 子どもたちがどんなゲームで、どのように遊んでいるのかを、よく知らない親御さんが多い印象です。

 オンラインゲームは、仲間と会話したり、それぞれ役割をもって共に戦ったりするものも多く、急にWi-Fiを切るなど強制終了させるのは、子どもにとって大迷惑だったりします。ゲームが、友だちとのつながりや達成感を得られる大事な手段だという子がいることを、親御さんにはまず知っていただきたいです。

 ――とはいえ、ネットやゲーム依存が心配です。

 「依存」にまでなってしまう子は、単に「楽しいからやっている」のではなく、ネットやゲームが何かからの「逃避」の手段になっていることが多いです。

 勉強面でのつまずきや、友人関係の悩みなど、現実生活の中で直面している困難を解決せずに、「ゲームをする時間を減らしなさい」とばかり言ったり取り上げたりすることは、本人をますます絶望的な状況に追い込みかねません。

 何からの「逃避」なのか。その問題を解決するためにはどうすればいいのか。それを一緒に考えることが必要です。

 ――専門家に相談すべきかどうか、見極めるポイントは何ですか。

 必ずしも「ネットやゲームをしている時間が長い=依存」とは言えません。時間の長短より、「自分でコントロールできているか」が重要です。

 「見守り設定」などで、端末の利用時間を制限している家庭も多くあります。設定が2時間でも、4時間でも、その範囲内で楽しめていれば問題ありません。ですが、設定を無断で解除したり、通学や宿題や食事よりゲームを優先したりするなど、日常生活に支障をきたしている場合は相談が必要です。

 また、特に目的もなく一日中ボーッと動画ばかり見ている、といった子の場合、抑うつ的になっている可能性もあり、ゲーム依存とは違う対応が必要となります。

 ――オンライン学習も増え、PCやタブレット端末を勉強と遊びどちらで使っているのか、はたからは分かりづらくなっています。

 親が「監視」するかのように疑いの目を向けてしまうと、子どもとの信頼関係が崩れてしまいます。干渉しすぎず適度な距離感で見守ることが、関係性を保つために必要だと思います。

 ――ネットやゲームについて親と対立しがちな子どもたちに、アドバイスはありますか。

 自分がネットやゲームをどんなふうに楽しんでいるのか、どう見守ってほしいのかを伝え、親の気持ちも聞いたうえで、「落としどころ」を見つけていってほしいです。そういうスキルは、人生のいろいろな場面でも役立つはずです。(聞き手・三島あずさ)

     ◇

 1987年生まれ。公認心理師、臨床心理士。家庭裁判所調査官などを経て、昨年、依存症治療で知られる国立病院機構・久里浜医療センターで、インターネットやゲーム依存の診断・治療などに関する医療関係者向けの研修を修了。ネット・ゲーム依存に悩む人と家族の回復支援サービス「MIRA-i(ミライ)」を手がける。

10月4日にオンラインイベント、記者が生質問します

 朝日新聞社は10月4日(日)午後3時から、オンライン記者サロン「スマホ・SNS・ゲーム…子どもとオンライン、専門家に聞く利用法」を開きます。参加無料。

 コロナ禍の影響で、大人も子どももオンラインでゲームや勉強、人とのやり取りをする機会が増えています。便利で快適なメリットが多い一方で、依存症や誘拐事件など子どもに関わる様々なトラブルも指摘されています。利用の際にはどんな点に注意すればいいのでしょうか。皆さんから気になることや疑問を募り、朝日新聞の金沢ひかり、矢島大輔両記者が専門家に質問を投げかけます。

 ゲストは、ネット・ゲーム依存のカウンセリングを行う臨床心理士の森山沙耶さんと、元公立中教諭で青少年のスマホ利用や「ネットいじめ」に詳しい兵庫県立大学准教授の竹内和雄さんです。

 6月に開催した「学校再開、子どもの心にどう寄り添う?」に続く、朝日新聞#withyouと#ニュース4Uの連動企画の第2弾です。今回のイベントには朝日中高生新聞も協力し、中高生からの質問も紹介します。

 参加登録は10月4日午後3時半までに、専用サイト(http://t.asahi.com/whm1別ウインドウで開きます)で。サイトへはQRコードから移行できます。

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September 28, 2020 at 01:00PM
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