インターネット利用者の情報保護をめぐる新たな規制の案が、曲折を経て固まった。目指した欧州並みの強い規制は経済界の反発を受けてトーンダウン。識者には「世界から取り残される」との懸念もある。
「法改正がつぶれるよりはましだが、残念。もう少し押し返せなかったのか」。規制の強化に向けて議論してきた検討会のある委員は、経済界の反対を受けて大幅に後退した報告書の内容に不満を漏らした。
検討会は、大学教授や弁護士などの有識者がメンバー。無料通信アプリ「LINE」の個人情報が中国の業務委託先からアクセス可能になっていた情報管理問題が昨年3月に発覚したことを受けて昨年5月に総務省が設け、11月中旬までに11回の会合を開いた。情報の安全をめぐり、実際の手口や国名も出したサイバー攻撃の話もすることなどを理由に非公開で進めてきた。
①ネット閲覧履歴の第三者提供には本人からの同意取得が原則、②すべての電気通信事業者に閲覧履歴などの利用者情報の管理強化を求める、③検索サービスやSNSなどの大規模な事業者にはサーバー設置国などの公表も義務づける、などの方向性が表に出たのは11月26日だった。
システム改修や人員の負担を…
February 19, 2022 at 06:00AM
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「とにかく中止」撤回された当初案 ネット利用者の情報保護巡る攻防 - 朝日新聞デジタル
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