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ネット国債供給量が9年ぶり増加へ、市場では「干天の慈雨」との声も - ブルームバーグ

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2021年度の国債流通市場は日本銀行の買い入れや償還を除いたネットの供給量が9年ぶりにプラスに転じる。新型コロナウイルス対策のための財政支出で国債発行額が 過去最大となる一方、日銀が国債買い入れを減らしていることが背景にある。それでも機関投資家の需要で金利は低位安定を続け、市場関係者からは供給増はむしろ「干天の慈雨」との声も出ている。

  ブルームバーグが今年度の国債市中発行分の229兆7000億円から、短期国債や日銀保有分を除く国債償還額、日銀買い入れ額を差し引いて計算したところ、供給が31兆6000億円上回る。日銀が量的・質的金融緩和を開始した13年度以降で初めて需給関係に緩みが生じる。

ネット国債発行額の推移

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単位:兆円。★=ネット、橙=発行、青=償還、白=日銀買い入れ

  国債のネット供給量の増加は金利の上昇要因となるが、これまでのところ国内金利は低位で安定している。物価上昇圧力の低迷に加え、投資家の国債に対する需要が引き続き強いためだ。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の石井純チーフ債券ストラテジストは、銀行にとっては金余りによる国債需要や、新型コロナウイルス対策オペ向けの担保需要、生命保険にとっては規制要因による超長期債需要が底堅く、国債の発行増加は無難に消化されていると指摘する。

  25日発表の資金循環速報によると、日銀が保有する国債残高は3月末時点で前年比8.5%増の542兆円となり、保有者全体に占める比率は44.5%(20年12月末は44.7%)だった。日銀は買い入れを徐々に減らしており、最近減額した4月のペースを維持すると21年度は前年度比16%減少する。しかし、これまで大量の国債購入を行ってきたことで保有シェアは高水準のままだ。

  石井氏は、日銀が市場のほぼ半分を買い占めていることが需給をさらに逼迫(ひっぱく)させ、金利上昇を抑制していると指摘。ネットの国債供給の増加は投資家にとって「干天の慈雨になっている」と語る。

収益機会の向上

  三菱UFJ国際投信の加藤章夫戦略運用部長は「残存期間10年以下はほとんど市場に供給されるものがないイメージだ。超長期債は供給に余裕が出てくるが、生保など投資家の需要超過が続いてしまう」と指摘。ネット供給がプラスに転じることで、「ボラティリティー(相場変動率)は上がると思う。収益機会の向上により投資家の参加が増えるので市場には良いことだ」と述べた。

  日銀は18日、新型コロナの影響で景気は「引き続き厳しい」として、9月末が期限だった新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムを半年間 延長した。29日に7月の国債買い入れ予定が公表されるが、石井氏は据え置きを予想している。

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June 28, 2021 at 05:00AM
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