三島の交通事故死ネット侮辱投稿者不明で不起訴地検支部：東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞

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　静岡県三島市で二〇一九年一月、ミニバイクを運転中に乗用車にはねられ死亡した仲沢勝美さん＝当時（５０）＝の遺族が一審判決を不服として検察側に控訴するよう申し入れたところ、インターネット掲示板で誹謗（ひぼう）中傷されたとして、侮辱の疑いで三島署に被疑者不詳で刑事告訴した事案で、静岡地検沼津支部は二十四日、被疑者不詳のまま不起訴としたと発表した。二十一日付。

　遺族や代理人弁護士によると二〇二一年三月、インターネットの匿名掲示板に「不服申し立てたアホ」などと書き込みがあった。遺族は昨年九月、三島署に刑事告訴し受理されたが、投稿者が特定できないまま同支部に書類が送付され、地検の捜査でも投稿者を明らかにできなかった。

　事故を巡って、乗用車の運転手は自動車運転処罰法違反（過失致死）の罪で起訴され、静岡地裁沼津支部の公判で無罪を主張。運転手は禁錮三年、執行猶予五年の有罪判決を受けた。遺族は納得できず、検察側に控訴するよう申し入れたが、その直後からネット上で中傷が相次いだ。

　不起訴処分を受け、仲沢さんの長女坂本杏梨さん（３１）は「書き込みから告訴までに時間がかかり、投稿者を特定するのは難しいと聞いていたが、ネットでの誹謗中傷に苦しむ人が増えないように声を上げて活動していきたい」と話した。