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WindowsのChromeだとネットにつながらない、特定のISPで起こった怪現象 - ITpro

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 家庭内からインターネットに接続できない。そんなときにまず疑うのは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)の回線のトラブルだろう。しかし、意外なところにトラブルの原因が隠れていることがある。今回紹介するトラブルの原因になったのは、ドメイン名とIPアドレスの関連付けを行うDNS(ドメイン・ネーム・システム)だ。

一部の家庭用ルーターが問題を抱えていた

 このトラブルは、2023年6月23日に開催されたDNSの運用に関するイベント「DNS Summer Day 2023」でインターネットイニシアティブ(IIJ)の山口崇徳ネットワーク本部アプリケーションサービス部DNS技術課シニアエンジニアが報告したものだ。

 2022年11月ごろからWebブラウザー「Google Chrome」でネットにつながりにくくなるという報告が散見されるようになり、2023年2月ごろから報告が増えたという。この現象は特定のISPのユーザーに多く見られたが、他のISPでも多くはないが同様の現象が見られた。Chrome以外に、Chromeと同じレンダリングエンジンを使っている「Microsoft Edge」でも同じ現象が起こっていた。

 IIJで調査したところ、Chromeが出すDNSクエリー(名前解決の問い合わせ)のプロトコルが「UDP」から「TCP」に突然切り替わるのが原因だと判明した。DNSでは通常はUDPを使ってやり取りするが、仕様上はTCPを使っても問題ないとされている。

 UDPとTCPはいずれもインターネットで多用されるプロトコル。UDPのほうが単純なプロトコルで、TCPはパケットが相手に届かなかったときは再送するといった高度な機能を備える。一般に、DNSではUDPがよく使われ、WebアクセスにはTCPがよく使われる。

 通常であれば、DNSでTCPが使われてもトラブルにはならないはずだ。しかし一部の家庭用ルーターは、ルーターからインターネットにDNSの問い合わせを転送する「DNSフォワーディング機能」に問題があり、TCPを使ったDNSクエリーをうまく扱えなかった。このため、ネット接続が不安定になってしまった。

 例えば、「Aterm」ブランドの家庭用ルーターを提供しているNECプラットフォームズは、この問題を抱えている一部のルーターに対して対応ファームウエアを公開している。

Atermでインターネットに接続できなくなる問題に関するサポートページ。問題を解消するファームウエアが2023年6月に公開された

Atermでインターネットに接続できなくなる問題に関するサポートページ。問題を解消するファームウエアが2023年6月に公開された

(出所:NECプラットフォームズ)

[画像のクリックで拡大表示]

 特定のISPにトラブルが集中していたのも、このISPがホームゲートウエイとして採用していたAtermブランドのルーターが同じ問題を抱えていたからだ。このISPでは、NECプラットフォームズから提供を受けたファームウエアで、ホームゲートウエイのバージョンアップを行っているという。

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July 31, 2023 at 03:00AM
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