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ネット回線環境が良いマンションを探すためのポイントとは? - ASCII.jp

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 この特集では、自宅のインターネット回線選びに迷っている皆さんのために、回線の選び方や契約手続きの方法などについてわかりやすく説明しています。上に掲載したYouTube動画と連動していますので、合わせてお楽しみください。

 第4回は、良いネット回線のマンションを選ぶためには? というテーマです。第3回で少し触れたとおり、マンション(集合住宅)にお住まいの場合は自宅で使うネット回線を自由に選べないケースや、十分な回線スピードが得にくいケースがあります。なぜそうなのか、良いネット回線の物件を探すにはどうすれば良いのかを学んでいきましょう。

Q:マンション内のネット回線の仕組みは?

 まずは、マンション(集合住宅)におけるネット回線の仕組みを知っておきましょう。

 一戸建てとは異なり、マンションでは各戸(各家庭)が個別に回線の引き込み工事をするのが難しいことから、いったん共用スペースに光ファイバーケーブルなどを引き込み、そこから各戸にネットワークを分配する仕組みが一般的です。したがって、すでにネット回線が共用スペースに引き込まれていれば、それを使うことが前提となります※注

※注:住戸の環境によっては、共用回線ではなく自宅住戸に直接、個別(専用)回線を引くことができる場合もあります。ただし、通常は回線引き込み工事のためにオーナーや管理組合の許諾が必要となり、契約プランや工事費用も高額に(一戸建てと同じ扱いに)なります。工事期間も長くなりがちですので、事前に通信会社などとよく確認してください。

 引き込んだネット回線をマンションの各戸で共用する仕組みなので、各戸が一斉にネットを利用すると通信速度が遅くなるといった影響が出ることがあります。

 もうひとつの注意点が「マンション内の配線方式」です。これは、マンションの共有スペースにあるネットワーク機器から各戸までをどのようなネットワーク方式で接続するのかを指しており、ネット回線のスピードに大きく影響します。

 配線方式には3種類、各戸まで光ファイバーで接続する「光配線方式」、LANケーブル(Ethernetケーブル)で接続する「LAN配線方式」、そして既存の固定電話線を利用して接続する「VDSL方式」があります。

 比較的新しいマンションであれば、建設工事の段階であらかじめ光ファイバーやLANケーブルが敷設されていますが、古いマンションだとそうはなっておらず、追加でケーブル敷設工事をするのも難しいため、多くの場合はVDSL方式となります。

 光配線方式やLAN配線方式の場合は、各戸から共有スペースの間が1Gbps(理論値)あるいはそれ以上のネットワーク速度で接続されているため、光回線の持つ能力を十分に発揮できます。一方で、VDSLの場合は最大でも下り100Mbps(理論値)しかスピードが出ないため、たとえマンションの外とは光回線でつながっていても、本来の能力は発揮できないと言えます。

Q:良いネット回線の物件はどうやって探す?

 もちろん、ネット回線の利用目的によってはVDSL方式のネット回線で十分という場合もあります。ですが、より高速で安定したネット回線を使いたい場合は、光配線方式やLAN配線方式のマンション物件を探すことになります。そうした物件探しはどうすればよいのでしょうか。

 まず、当該物件でNTT東日本/NTT西日本の「フレッツ光」シリーズ(または光コラボ回線)が使えるかどうかは、両社の検索サイトで住所を入力すれば調べることができます※注

※注:このサイトは「フレッツ光の提供可能エリアかどうか」を調べるためのものであり、新築マンションなどではまだ光ファイバーケーブルの引き込み工事が行われていないこともあります。

●NTT東日本: https://flets.com/app2/cao/prefselect/index/
●NTT西日本: https://webcgi-west.jp/app/alxxnx/cao/SearchAddress

NTT東日本サイトでの検索結果例

 一方で、マンション内の配線方式についてはこのように調べることができません。したがって、物件ごとに配線方式を確認することになります。YouTube動画でakikiさんが実体験を語っていますが、物件を紹介してくれる不動産屋さんも、マンション内の配線方式までは把握していないことがほとんどのようです。

 ただし、最近では物件情報に「光配線方式」「LAN配線方式」と書き込まれているケースもあるので、まずは不動産屋さんや物件検索サイトで見られる情報を細かくチェックしましょう。

 また物件を内覧する際に、壁のコンセントを確認するという方法もあります。光配線方式やLAN配線方式のマンションでは、電話線の差し込み口(モジュラージャック)とは別に、そうしたケーブル用の差し込み口が用意されています(一般的には電話の差し込み口付近にあります)。差し込み口に「光」と書かれていれば光配線方式、LANポートであればLAN配線方式、いずれもなければVDSL方式と判断できます。

Q:通信のラグ(遅延、レイテンシ)を表す「ping値」とは?

 YouTube動画ではプロゲーマーのsako選手が、ネット回線選びでは通信スピードに加えてPing値(一般に「ピングち」と読みます)も重要だと話しています。このPing値とはなんでしょうか?

 本連載の第1回で、ネット回線の通信スピードが速い(=回線が太い、帯域幅が広い)とは「同じ時間内により多くのデータを送受信できること」だと説明しました。たとえば1Gbpsは「1秒間に1Gbit(ギガビット)のデータを送受信する」回線スピードを表します。

 Ping値は、これとはまた違う意味の“スピード”を表します。Ping値が示すのは「手元のデバイス(PCなど)と相手先(サーバーなど)の間をデータが往復する時間」で、その単位には「ms(ミリ秒)」が使われます。

 格闘ゲームなどのオンラインゲームでは非常に素早い操作を行いますが、Ping値が大きくなると、手元のPCで操作したコマンドがサーバーに伝わってキャラクターが動くまでにタイムラグが生じてしまい、思いどおりにゲームを戦うことができなくなります。したがって、Ping値がより小さいほうがストレスなくゲームを楽しめるわけです。ゲーム以外でも、たとえばWeb会議で通信の遅延が大きければ会話がしづらくなります。

 こうした通信の遅延(レイテンシ)が大きくなるのは、自宅とサーバーの間を多数のネットワーク機器がつないでいるためです。1つ1つの機器の処理時間は短くても、より多くの機器を経由してサーバーにアクセスするならばPing値は大きくなります。また、多数のユーザーが同時にアクセスすると個々の機器で通常よりも長い処理時間がかかるので、やはりPing値は大きくなります。

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 YouTube動画の中で、sako選手は「ネット回線で『v6プラス』が使えることもマンション選びの条件だった」と語っています。以前VDSL方式のマンションに住んでいたとき、プロバイダーの接続サービスをv6プラスに切り替えただけでPing値が下がり、安定して80~90Mbpsが出るようになったためだそうです。現在のマンションはLAN配線方式のためさらに高速化し、Ping値は2~3ミリ秒、安定して600Mbpsが出るネット環境になったため「安心してプレイに集中できます」とコメントしています。

 そこで次回(第5回)は、このv6プラスとはどんなものか、なぜ安定して高速なネット回線が使えるようになるのかを解説したいと思います。

■今回のまとめ

・マンション(集合住宅)では共用のインターネット回線を使うことになる
・マンション内の配線方式に違いがあり、VDSL方式は最大でも下り100Mbpsとなる
・配線方式はマンションの物件情報や内見で調べられる
・「Ping値が小さいこと」も良いネット回線の条件のひとつ

(提供:日本ネットワークイネイブラー)

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April 19, 2022 at 09:00AM
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