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企業の売り手と買い手、ネットで探す…中小企業の新たな切り札「マッチング」 - 読売新聞

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 インターネットで企業の合併・買収(M&A)の売り手と買い手を探すサービスの利用が広がってきた。後継者が見つからず、廃業に追い込まれる中小企業は少なくない。買収額の小さな案件でも成立する機会が増え、事業承継の新たな切り札として期待される。

 福岡県を拠点に飲食店やホテルを経営する「アルマ」の小川廉太郎社長(30)は今年5月、佐賀市のサガシティホテルを数千万円で買収した。ビジネス中心から観光客向けに軸足を移し、コロナ禍にもかかわらず、売り上げは前年に比べ倍増する勢いだ。

 買収に使ったのは、M&Aを仲介する「バトンズ」のマッチングサイトだ。サガシティホテルは、経営者が高齢になり、譲渡先を探してサイトに登録していた。小川氏は「これまでは、詳しい人に買収案件を紹介してもらってきた。ネットで探せるのは便利」と話す。

 バトンズは2014年に創業した。仲介大手、日本M&Aセンターホールディングスの傘下にあり、21年の成約件数は12月上旬時点で約670件に上る。コロナ禍で対面の機会が減ったことも追い風となり、すでに19年の1年間に成約した件数の約4倍となる。

 登録するのは、売上高で数千万円規模の小規模事業者が多い。M&Aは、中小企業でも数億円からとされ、コストに見合わないとして証券会社が避けてきた。バトンズの場合、登録無料で、成約時に買い手が買収金額の2%(最低報酬あり)を支払えばよい。

 通常ならば、案件がまとまるのに1年近くかかるケースも多いが、規模も小さいので平均3か月程度だという。相手を見つけた後は、ネットや対面で交渉し、買収にいたる。ほかにも、人材サービスのビズリーチを抱えるビジョナルの子会社やトランビが運営している。

 中小企業は経営者の高齢化が進んでいる。25年までに70歳を超える経営者のうち、半数程度は後継者が決まっていないという。高度な技術を持つ町工場や雇用の受け皿となって地域経済を支えているサービス業もあり、政府は事業承継の支援策を講じている。

 仲介サイトは便利だが、リスクへの配慮は欠かせない。予期しなかった債務や契約の不備がトラブルにつながる恐れもある。早稲田大の鈴木一功教授は「M&Aの門戸拡大は期待できるが、税理士を始め専門家の意見を聞くことも重要だ」と話している。

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December 06, 2021 at 07:08AM
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