インターネットテレビ局「鳥越アズーリFM」(台東区浅草橋)が十月、開局一周年を迎える。著名人に限らず、芸人や飲食店経営者など多彩な顔ぶれの出演者が個性を発信してきた。番組数は徐々に増え、現在は約八十。「ぶれることなく『日本一とがった放送局』を追求していきたい」と高橋英樹代表(57)は話す。(太田理英子)
開局は昨年十月十日。以来、スタジオでは毎週、映画監督の井筒和幸さんや俳優の木下ほうかさんら著名人がマイクに向かっている。一方、ラウンジのママがグラスを傾けながら業界の裏話を語ったり、日活ロマンポルノ出身の俳優が落語家らとトークを繰り広げたりしてきた。高橋代表は「万人受けを狙わず、多様なものを見せるのが本当のバラエティー」と胸を張る。
番組を持ちたい人を募るシステムで、出演枠の契約料金は抑え、内容にほとんど制限を設けていない。毎日午前七時から翌日午前一時まで、番組は全てスタジオから生配信。配信後は大半の番組をユーチューブで公開しており、番組から活躍の場を広げた出演者も少なくない。視聴者も少しずつ増えてきているという。
開局のきっかけの一つが二〇一一年の東日本大震災。千葉県旭市では地震の二時間半後に津波が襲い、死者行方不明者は十六人に上った。「テレビ報道などは東北に集中した。緊急情報が流せる地元メディアがあれば被害を抑えられたのでは」。区内で電気工事会社を営む傍らコミュニティーFM開設の構想を練った。
千葉県の過疎地域で開局を目指したが、前例がなく地元は消極的で、芸能事務所も地方でのタレント出演に難色を示した。そこで「まずは既存のメディア、芸能界の慣習にとらわれず、世の中に埋もれている人や業界に光を当てることから始めよう」と、仲間を集めて鳥越神社近くに自身で立ち上げた芸能事務所と同じビルに鳥越アズーリFMを開局。広く視聴できるよう、ラジオでなくインターネットテレビにした。「アズーリ」は青色を指すイタリア語。高橋代表のラッキーカラーという。
現在、新たに大阪・道頓堀で開局を準備中で、五年以内に全国に拠点を広げる計画だ。
最初の思いも忘れていない。電波を使ったコミュニティーFMを開設し、他のラジオ局なども巻き込んで防災に特化したコミュニティーFMのネットワークづくりも思い描く。ネットテレビで蓄積したノウハウを生かして「いつか過疎地域の役に立てれば」と語る。
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September 24, 2021 at 05:14AM
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日本一とがったネットTV追求 浅草橋で開局1周年 高橋代表「多様なもの見せる」 - 東京新聞
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