防草ネット（川田ニット）特別賞南砺市公募コロナ打開ビジネスプラン - 中日新聞

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特別賞に選ばれた川田ニットの川田将晴・専務取締役（前列中）＝南砺市クリエイタープラザで

　新型コロナウイルスを受け南砺市が募った危機打開のためのビジネスプランのコンテストで、繊維製品製造業、川田ニット（城端）が新たに開発した防草ネットが未来希望枠の特別賞に決まった。市クリエイタープラザで発表があり、川田将晴・専務取締役が田中幹夫市長から事業認定証を受け取った。市は二〇二一、二二年度に最大一千万円を補助しプランを支援する。

　同社は水着や女性の下着に使われるたて編みのトリコット生地を作っているが、コロナで低迷。兼業農家が多い土地柄、トリコット生地で需要が伸びている防草ネットを考えた。新商品は、光合成ができる程度の遮光性で土壌を傷めず、風を通すため長持ちし、ロール状なので広げやすい。既製のビニールや不織布製の問題点を改善した。既製品とほぼ同じ価格で販売する。自然への配慮や労力の軽減などＳＤＧｓ（エスディージーズ）の目標達成にもつなげる。

　土壌の保護まで考え、実験も進んでいて実現可能性が高いことが評価された。川田さんは「ビジネスプランを成功させたい」と話した。全国の農協や営農組合へ販路拡大を目指す。

　コンテストには二十二社から応募があった。市は同枠の最終審査に残ったほかの五社にも最大五百万円、事業継続枠で二社にも最大二百万円を補助する。　（松村裕子）