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【瀋陽=出水翔太朗】中国政府がインターネット規制を強めている。AI(人工知能)を用いて不適切と判断した投稿を削除し、SNS上で影響力のあるインフルエンサーに実名投稿を義務づけるのが柱だ。
浙江省で10日まで開かれた中国政府主催の国際会議「世界インターネット大会」では、「ネット上の安全対策」をうたった特設コーナーが注目を集めた。
ある中国企業の担当者は今年運用を始めたAIをアピールし、「SNS上の不適切な投稿は1秒足らずで削除できる」と胸を張った。ネット上の言論統制につながる技術で「政権に不都合な投稿も削除できるのか」と記者が尋ねると、直接の回答は避けつつ「個人の自由は確かに大事だが、社会や国家の安定こそが最も大切だ」と応じた。
これまでも、中国では「グレート・ファイアウォール」と呼ばれる検閲システムで政権に不都合な情報は閲覧できず、グーグルやX(旧ツイッター)など外資のサービスも自由に利用できなかった。
習政権は2017年にネット空間の言論統制を強める「サイバーセキュリティー法」を施行し、3期目を迎えた後も政権批判への引き締めを一層強めている。AIを活用した投稿削除はその一環となる。批判を放置すれば、共産党の一党独裁体制が揺らぎかねないとの懸念がある。
SNS利用者への締め付けも強化している。中国のSNS・
ネットの自由度を調査する米NGO(非営利組織)「フリーダムハウス」の23年版報告書によると、中国は対象70か国の中で最悪となり、最下位は9年連続だった。習氏は8日、「より平和で安全なネット空間を構築し、各国のネット発展と管理モデルを尊重する」と述べ、さらなる規制強化を示唆した。
November 28, 2023 at 06:19PM
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「ネット自由度」最下位の中国、インフルエンサーに実名投稿義務付けの動き…政府規制さらに強まる - 読売新聞オンライン
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