中国発の激安ネット通販「Temu（ティームー）」が米国でベビーブーマー世代やＸ世代の心をわしづかみにしている。若者に人気のアプリとのイメージが強いが、米国デビューから１年で意外にも年齢高めの消費者に浸透していることが、シカゴの調査会社アテインの分析で分かった。
調査によると、ベビーブーマー世代やＸ世代は利用頻度、消費額ともに若者層を上回った。Temuはベビーブーマー世代（59歳以上）に最も人気で、過去12カ月間の利用回数は約６回と、Ｚ世代（18－26歳）の２倍となった。アテインは今回、消費者650万人のクレジットカードのデータ情報を分析した。
ベビーブーマー世代やＸ世代に愛されていることで、Temu人気は若者の間でみられる単なる流行ではなく、潜在的な持続力を示しているとも言えそうだ。
アテインのブライアン・マンデルバウム最高経営責任者（ＣＥＯ）は「Temuは多様な商品を扱っており、品ぞろえとディスカウントを重視する成熟した消費者の間で人気を集めている」と指摘する。
Temu's Most Loyal Shoppers Skew Older
Source: Attain
５人の子どもを抱えるワシントン州スポケーン在住のドーン・デイモンさん（51）は、72歳の母親を通じてTemuの存在を知った。彼女はすぐに夢中になり、財布、バッグ、冬用の帽子、キャンドル、ウォールアート、タオル、ソープディスペンサーなど約31点を注文した。
「買い物が大好き」と言うデイモンさん。「いつも買い物をするお金や時間、気力があるわけではないけど、Temuをスクロールするとさまざまな商品を見ることができる」と話す。
ＰＤＤホールディングスが所有するTemuは、2022年後半の米国進出からすぐに人気アプリとなった。
Temuは新興ファストファッション「SHEIN（シーイン）」やＴｉｋＴｏｋ（ティックトック）が展開する通販サービス「ＴｉｋＴｏｋショップ」と並んで、品ぞろえの豊富さや大幅なディスカウントがあれば、配送時間が長くてもかまわないと考える消費者を引きつけている。これら中国系の新興３社は、米ネット通販市場でアマゾン・ドット・コムの対抗馬として急速に存在感を高めている。
原題： Temu’s Most Loyal Shoppers Are Actually Boomers and Gen Xers（抜粋）
January 23, 2024 at 11:33PM
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激安ネット通販Temu、年齢高めの層が熱烈ファンに－若者上回る人気 - ブルームバーグ
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