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キャラグッズに名前を刺しゅう ネット販売で道切り拓いた「ミノダ」箕田順一社長<マイストーリー>:東京新聞 ... - 東京新聞

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 企業の制服に社名や個人名を刺しゅうする「ミノダ」(千代田区)は、取引先の海外移転で売り上げ維持に苦しむ中、インターネットによる個人向け販売や、人気キャラクターとのコラボによる商品開発によって苦境を打開した。常に新しい分野に挑戦する箕田順一社長(69)の失敗を恐れない姿勢が成長を支える。(寺本康弘)

個人名を刺しゅうした商品(同社提供)

個人名を刺しゅうした商品(同社提供)

◆円高で価格競争にさらされ…

 箕田社長の両親が1964(昭和39)年、東神田の繊維問屋街で「ミノダネーム店」を創業したのが始まり。技術が高く評判だったが、箕田社長が高校生のときに父が他界。23歳のときに母も体調を崩したため、箕田社長が家業に入った。

「失敗してもいい」と挑戦の大切さを語る箕田順一社長=千葉県木更津市のミノダ木更津ファクトリーで

「失敗してもいい」と挑戦の大切さを語る箕田順一社長=千葉県木更津市のミノダ木更津ファクトリーで

 営業に力を入れて大手企業の制服の刺しゅうを次々と獲得し、売り上げを伸ばした。ところが90年代以降、円高で制服メーカーが生産拠点を海外に移すと、価格競争などで苦境に立たされる。売り上げ維持のため「元日をのぞいて営業に回った。営業先のエレベーターで知らない人にまで頭を下げた」と振り返る。

◆キャラクター商品とのコラボ

 時代の変化が経営環境を厳しくする一方、新たな事業の芽も新技術の発展の中にあった。2000年代中ごろ、個人が営む刺しゅう販売サイトの人気に目を付けた。将来性を感じ、携帯電話を飾る刺しゅうシールを開発して販売。展示会に出品すると、人気キャラクターを扱う会社から反響があり、キティちゃんやディズニーなどキャラクターの商品化につながった。

人気キャラクターと刺しゅうなどを組み合わせた商品=千葉県木更津市のミノダ木更津ファクトリーで

人気キャラクターと刺しゅうなどを組み合わせた商品=千葉県木更津市のミノダ木更津ファクトリーで

 当初は年間数百万円ほどの売り上げで、2億円あった制服の刺しゅうに比べると1割にも届かなかったが「まずは売ることが大事」と工夫と改善を重ねた。

◆通園グッズが保護者にヒット

 キャラクターのタオルやワッペンに個人名を刺しゅうする商品は、幼稚園や保育園の園児のいる保護者から人気を集めた。園の持ち物には一つ一つ名前を書かなければならず、書く手間が省ける上に、刺しゅうのかわいらしさが魅力だった。春に集中する大量の注文に対応するため、受注から発送に至るデジタル化を積極的に進めて能力を向上させた。今では、インターネットによる個人向け販売の売り上げが制服の刺しゅうを上回る。

企業の制服などに刺しゅうをする工場内(同社提供)

企業の制服などに刺しゅうをする工場内(同社提供)

 「どれだけ在庫をかかえ、システム開発にいくらかかったか。でもそうした投資があったから今がある。失敗してもいい。失敗を恐れない」と箕田社長。挑戦の原動力は好奇心。「新しい仕事はわくわくするし、面白い」と目を輝かせる。

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September 03, 2023 at 04:00AM
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