県内中学生４％ネット依存状態富大調査「コロナ休校で増懸念」 - 中日新聞

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「コロナ休校で増懸念」

　富山大人間発達科学部の藤本孝子准教授らの研究グループは、調査した県内の中学生の４・６％が、インターネットの利用が長時間にわたる「ネット依存」の状態になっているとの研究結果を発表した。藤本准教授は「新型コロナウイルスに伴う休校により、ネット依存がさらに増えることが懸念される」とし、家庭や学校での対応強化を説いている。　（山岸弓華）

　調査は医学部の関根道和教授、山田正明助教と共同で実施。県内の中学生四百七十三人を対象に二〇一八年、インターネットの利用や生活面に関するアンケートを行い、生徒の状態を「非依存」「低依存」「高依存」の三段階で判断した。

　平日に二時間以上、ネットを利用している「高依存」と判断された中学生は男子で５・４％、女子で３・６％だった。

　ネット依存の傾向が高い生徒ほど睡眠時間が短く、普段の生活で「意欲低下」や「ねむけ」「身体違和感」などの自覚症状があった。学校の勉強が分からないといった問題もみられた。

　一方、学校や家庭生活が充実していると回答した生徒には、ネット依存が低い傾向にあった。

　藤本准教授は、休校によるネット依存がさらに増える懸念について、生活リズムの重要性に関する啓発や、親子間でネット利用を見直す必要性を指摘している。

　調査結果の詳細は北陸公衆衛生学会誌に掲載される予定。